［日本経済の明日］第９５回−−日本の「踊り場」脱出論の意味−−グローバル経済の思考に踏み込めない「一国主義」
週刊東洋経済　第5974号　2005.8.27

［日本経済の明日］第９５回日本の「踊り場」脱出論の意味グローバル経済の思考に踏み込めない「一国主義」　田中直毅　２００５年の夏場からの景気の再上昇は「踊り場」からの脱出とされる。しかし、この議論は一国経済主義からの立論で、国内経済の内部に働く要因だけからの説明であり、再度の在庫調整を経ての生産水準の上昇を想定したものだ。私も景気の再上昇との認識については同感だが、因果連鎖は在庫調整の完了をきっかけ…