人間邂逅○「謙虚でありつつ、華やか」●岡野　博／分林保弘
プレジデント　2015.11.16号　2015.11.16

　私の父は能楽師で、私自身も能を舞います。母は茶道の教授をしていました。そんな環境で育ったため、子供のころから能装束や工芸品といった「美」に触れる機会が多く、最近は海外の美術館を巡って一流の絵画や彫刻などを目にしてきました。こういうとおこがましいのですが、それなりの審美眼を養ってきたつもりです。ただ、多くのお客さまがいらっしゃる自分のオフィスに、どんな絵を掛けたらいいかは悩みどころでした。人物画を…