編集委員の眼〜ＩＢＭと戦った鳴戸氏が逝く
日経コンピュータ　第736号　2009.8.5

　７月１４日。日本ＩＢＭが新クラウド戦略を発表する２時間と４５分前。「ＩＢＭ」と「雲」に執念を燃やした鳴戸道郎さんが聖路加国際病院で永眠した。享年７４。鳴戸さんは、日米経済戦争の歴史に残る「ＩＢＭ・富士通互換ＯＳ紛争」の当事者だ。海外事業本部管理部長として、米ＩＢＭ渉外担当のリチャード・ダウド副社長と丁々発止のやりとりを繰り広げ、一歩間違えば富士通がつぶれるという死線上で体を張った。　その鳴戸さん…