［特集論文─２］中央研究所の時代は終わったのか　終焉の言説を顧みる（高田直樹　一橋大学大学院経営管理研究科講師）
一橋ビジネスレビュー　 2025WIN　2025.12.17

この記事の情報
掲載誌	一橋ビジネスレビュー　 2025WIN（2025.12.17）
ページ数	11ページ　（全12264字）
形式	PDFファイル形式　（2491kb）
雑誌掲載位置	20〜30頁目

本稿では、日本の「中央研究所の時代」をマネジメントの観点から回顧し、その役割と意味を改めて考える。そこから見えてくるのは、かつての中央研究所が十分な成果を得られなかったことは、中央研究所という仕組みそのものの限界ではなく、当時まだ新しい機能だったためにマネジメントのノウハウが未成熟だった面も大きいことである。いまや企業の研究開発は外部との連携に軸足を移したが、中央研究所を長期的な研究の拠点や連携の…