〔論壇・論調〕メルツ首相の党内指導力に陰り　公的年金法案で若手が「反乱」＝熊谷徹
エコノミスト　第１０３巻　第３５号　通巻４８８９号　2025.12.23

　政権発足からわずか約半年で、メルツ独首相の指導力に疑問の声が上がっている。公的年金法案について、メルツ氏が率いるキリスト教民主同盟（ＣＤＵ）に属する若手議員たちが反対し、首相と真っ向から対立したのだ。　保守系独紙『フランクフルター・アルゲマイネ（ＦＡＺ）』は11月25日付で、「キリスト教民主・社会同盟（ＣＤＵ・ＣＳＵ）と社会民主党（ＳＰＤ）は、２０３１年まで公的年金の水準を平均賃金の48％に維持…