
〔書評〕歴史書の棚 トップダウン式ゆえに強いがもろい帝国・隋=加藤徹
エコノミスト 第101巻 第37号 通巻4812号 2023.10.31
掲載誌 | エコノミスト 第101巻 第37号 通巻4812号(2023.10.31) |
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ページ数 | 1ページ (全937字) |
形式 | PDFファイル形式 (289kb) |
雑誌掲載位置 | 56頁目 |
日本人にとって隋は印象が薄い。遣隋使の小野妹子(おののいもこ)の国書を見た隋の煬帝(ようだい)が激怒した、くらいしか知らない。が、平田陽一郎『隋─「流星王朝」の光芒』(中公新書、1100円)を読むと、隋は漢や唐に匹敵する優秀な帝国だったことがわかる。 中国は後漢末から400年も慢性的な分裂が続いた。589年、隋の文帝こと楊堅(ようけん)は、南朝の陳を滅ぼし、中国統一を達成した。隋軍は強かった。北…
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