〔特集〕円安　原油高　原油７年ぶりの８０ドル台　ＯＰＥＣプラス増産見送りで冬に向け価格はさらに上昇か＝芥田知至
エコノミスト　第９９巻　第４３号　通巻４７２３号　2021.11.23

　米国産原油の指標であるＷＴＩ（ウエスト・テキサス・インターミディエート）は、10月25日に一時１バレル＝85・41ドルと７年ぶりの高値をつけた。　原油高の背景には複合的な要因がある。まず、コロナ禍からの経済活動の再開を受けて石油需要が持ち直していることがある（図）。世界の石油需要は来年前半にもコロナ前の水準を回復するとみられている。　また、産油国は原油供給を大幅には増やさない方針である。ＯＰＥＣ…