〔特集〕偽りの世界好景気　アジア新興国の落とし穴　生産体制分断なら減速必至　中国依存度高いほど影響大＝山田雪乃
エコノミスト　第９６巻　第４１号　通巻４５７２号　2018.10.23

この記事の情報
掲載誌	エコノミスト　第９６巻　第４１号　通巻４５７２号（2018.10.23）
ページ数	2ページ　（全2609字）
形式	PDFファイル形式　（1091kb）
雑誌掲載位置	３０〜３１頁目

　米中貿易摩擦が激化するなか、米国が９月17日に対中製品への追加関税「第３弾」の内容を公表後、金融市場では「悪材料出尽くし」との見方が広がった。　こうした見方の背景には、貿易戦争で米中の実質国内総生産（ＧＤＰ）に悪影響が出たとしても、米中がそれぞれ関税による税収増と同規模の財政支出を行うことでほぼ相殺される──という見通しがある。例えば、中国の場合、輸出減少でＧＤＰは０・22％減少するが、財政支出…