〔書評〕歴史書の棚 ペリー来航で成功した幕府の「ぶらかし」=今谷明
エコノミスト 第94巻 第33号 通巻4462号 2016.8.16
| 掲載誌 | エコノミスト 第94巻 第33号 通巻4462号(2016.8.16) |
|---|---|
| ページ数 | 1ページ (全918字) |
| 形式 | PDFファイル形式 (227kb) |
| 雑誌掲載位置 | 64頁目 |
日本近世の政治外交の最大の特色といえば、何といっても「鎖国」にあるだろう。近年一部の研究者は鎖国の語を嫌って「海禁」の語を使う向きもあるが、実態認識にさほど差異があるわけではない。 哲学者で自らは日本文化史家を称していた和辻哲郎は、1945年の敗戦の衝撃から、日本の近代化失敗の鍵が鎖国にあったとして、敗戦数年後『鎖国』(岩波文庫)を著してその功罪を論じた。しかし総じて歴史学界は和辻の視点とはやや…
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