〔書評〕『失業なき雇用流動化　成長への新たな労働市場改革』　評者・小峰隆夫
エコノミスト　第９４巻　第３３号　通巻４４６２号　2016.8.16

　◇山田久著（日本総合研究所調査部長）　慶応義塾大学出版会　2500円　◇日本型雇用の進化に“プラス北欧型”を説く　多くの人が経済改革の重点分野として働き方の改革を挙げる。安倍晋三政権も１億総活躍社会プランで、働き方改革を「最大のチャレンジ」と位置付けている。　しかし、それは働く人々、企業が現実に活動しているいわば経済社会の「岩盤」であり、一口に改革と言っても難しいものがある。本書はその働き方改革…