〔書評〕永江朗の出版業界事情　取次の大洋社が廃業へ、加速する再編
エコノミスト　第９４巻　第９号　通巻４４３８号　2016.3.1

この記事の情報
掲載誌	エコノミスト　第９４巻　第９号　通巻４４３８号（2016.3.1）
ページ数	1ページ　（全919字）
形式	PDFファイル形式　（219kb）
雑誌掲載位置	６２頁目

　総合取次の大洋社が、自主廃業に向けて動き出した。　同社の売上高のピークは２００５年の４８７億円。取次としてのシェアは５位だった。それが15年には１７１億円にまで激減した。わずか10年で３分の１近くにまでなってしまったのである。シェアも第７位に落とした。　急激に業績が悪化した原因は二つある。一つは新刊市場の収縮。とりわけ雑誌市場の収縮は同社のような中規模の取次にとって痛かった。また同社はコミックと…