〔ひと＆こと〕軽減税率「やむなし」に　経団連が方向転換した事情
エコノミスト　第９３巻　第４５号　通巻４４２２号　2015.11.10

　政府が進める軽減税率の導入に対して、経済界の意見が割れ始めた。中小企業を代表する日本商工会議所が反対を崩さないのに対し、経団連は10月に入って「受け入れやむなし」に転じた。ただ内情は複雑だ。経済界には、票稼ぎ目的の政治に付き合わされることへの反感の一方、安倍政権からこれ以上、風当たりを強くしたくないという思いがある。　経団連が方向転換した決め手は、安倍晋三首相が10月14日、軽減税率の導入を直接…