〔特別寄稿〕現実から遊離する経済学 いま直面する「経済学第三の危機」=伊東光晴
エコノミスト 第93巻 第36号 通巻4413号 2015.9.15
| 掲載誌 | エコノミスト 第93巻 第36号 通巻4413号(2015.9.15) |
|---|---|
| ページ数 | 4ページ (全6135字) |
| 形式 | PDFファイル形式 (483kb) |
| 雑誌掲載位置 | 82〜85頁目 |
二つのことからはじめます。 第一は話題になったトマ・ピケティのことです。彼はアメリカの経済学の現状を批判して歴史経済統計の世界に入り、先進国の不平等批判への道に進みました。アメリカの経済学の主流は、人間行動についての仮説の上に数理モデル──人によってはゲーム理論を用いた数理モデルを作り、展開し、次々に新しい定理を生むというもので、その仮説が、現実に照らして真であるかを問いません。 もちろん、その…
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