〔米中〕対中戦略を変更したオバマ政権　融和から「力の立場」強調へ＝丸山浩行
エコノミスト　第９３巻　第２７号　通巻４４０４号　2015.7.7

　米国の対中戦略が大きく変わろうとしている。融和一辺倒だったオバマ大統領が、米中の「戦略的な競争関係」を「力の立場から管理する」と言い出した。スプラトリー（南沙）諸島の岩礁埋め立てなど、南シナ海、東シナ海で中国が進めている「強引な海洋進出」や「力による現状変更」に反発したためだが、それだけではない。経済、軍事、外交、政治を含めた中国の「総合国力」の膨張がピークから減退に転じ、焦った中国が暴走するの…