〔景気観測〕米国経済の「長期停滞仮説」　上昇続ける株価の一方にぎわう議論＝足立正道
エコノミスト　第９２巻　第３４号　通巻４３５６号　2014.8.5

　米国経済は今年第１四半期に思いがけなく年率２・９％ものマイナス成長となった。この主因として大雪などの悪天候が挙げられることが多い。しかし、そうした一時的な景気悪化要因が解消したはずの第２四半期の当社成長率見通しは２・５％増にとどまっており、今年前半を平均すると、若干のマイナスになることが見込まれている。米国経済が景気後退期以外でマイナス成長になることはほとんどなく、第二次世界大戦後の景気拡大期に…