〔書評〕『歴史家が見る現代世界』　評者・酒井啓子
エコノミスト　第９２巻　第２６号　通巻４３４８号　2014.6.10

この記事の情報
掲載誌	エコノミスト　第９２巻　第２６号　通巻４３４８号（2014.6.10）
ページ数	2ページ　（全1215字）
形式	PDFファイル形式　（693kb）
雑誌掲載位置	５２〜５３頁目

　◇入江昭著（ハーバード大学名誉教授）　講談社現代新書　864円　◇逆行する時代に問う「歴史共有」の重要性　長く国際政治を学んできた者にとって、最近の国際情勢は歴史を逆行しているように見える。　冷戦後世界はグローバル化が進み、環境問題をはじめとして世界は一つの共同体として相互理解が進むもの、と期待されてきた。なのに、昨今の東アジア情勢やロシアのクリミア編入などを見ると、冷戦以前はおろか、１世紀も時…