〔エコノミストリポート〕税制改革　「理念」より「経済的帰結」　理念先行の税と社会保険料改革が日本経済をダメにする＝佐藤主光
エコノミスト　第９１巻　第５７号　通巻４３２２号　2013.12.24

「社会保障と税の一体改革」では、２０１５年までに消費税率を現行の５％から段階的に10％まで増税、この全額を社会保障財源に充てることが決まった。その一環として14年４月から消費税率は８％に引き上げられる。社会保障財源の確保、財政健全化に向けた第一歩とも評されようが、残された課題も多い。　◇地方法人課税の難点　その一つが地方法人課税（法人事業税と法人住民税、法人二税）の見直しである。地域間での税収格差…