〔敢闘言〕
エコノミスト　第８２巻　第５２号　通巻３７１１号　2004.9.21

敢闘言日垣　隆　チェチェンは、ソ連時代から毎年約４００万トンの石油を産出し、交通の便もよく、ロシアの独裁者にとっては隷属を強いておきたい利権地帯であり続けてきた。第二次大戦中にチェチェン人はスターリンによって強制移住させられた歴史をもつ。ソ連崩壊後に独立を宣言するも、１９９４年１２月からロシア軍が虐殺と弾圧を繰り返してきた。　チェチェン側は、「独立による自由、さもなくば死を」と訴えている。だが冷戦…