〔書評〕通説を疑え−−他
エコノミスト　第８２巻　第４２号　通巻３７０１号　2004.7.27

書評榊原英資の通説を疑えいま改めて「悪とは何か」　書評を書こうと思って、なかなか書けない本がある。山折哲雄の『悪と往生』（中公新書、８１９円、２０００年刊）は、もう３年ぐらい手元に置いて、いつか書こうと思って今まで書けないでいた。何か重すぎるという気持ちがどこかにあったからだろうか。　しかし、９・１１のテロ、イラク戦争、自衛隊の多国籍軍参加と、事態が急速に展開するなかで、評者も読者もいよいよ悪とは…