〔特集〕鉄鋼
エコノミスト　第７８巻　第３４号　通巻３４６４号　2000.8.8

鉄鋼日産の納入先選別が長期契約「安定商品」を揺るがす原田　一裕（クレディ・スイス信託銀行ヴァイスプレジデント）　鋼材の価格は、製品によって状況が異なっている。バブル崩壊後の建設需要の減退を受けて一貫して下落を続けてきたＨ形鋼や丸棒などの条鋼類の価格は、すでにメーカーにとって操業可能分岐点とも言える水準にまで下落しており、ようやく軟化傾向にも歯止めがかかってきた。これに対して鋼板類は、これまで長年続…