読書　本のブティック　文庫　小さくても確かなものに人びとの心が向かう時代
週刊ダイヤモンド　2006.1.21号　2006.1.21

読書　本のブティック　文庫　小さくても確かなものに人びとの心が向かう時代評者　岡崎武志●文芸評論家　「大きいことはいいことだ」と、山本直純が気球でタクトを振るチョコレートのＣＭがあった。あれが一九六七年頃。高度成長の上げ潮に乗って、ビルは超高層化が進み、航空機もジャンボと名づけられた。半世紀後の今、“巨大は善”の神話は崩れ、ｉＰｏｄなど小さいが確かなものに、人びとの心が向かいつつある。　『日日の〓…