一念発起　ケーヨー社長〜永井幸喜　ケーヨー会長
日経ベンチャー　第187号　2000.4.1

　一九九六年一〇月、当社の社長を務めていた私の長男が亡くなった。死因は食道がん。亡くなる二カ月ほど前に手術を受け、週に二、三回は出社できるまでに回復していたので、私にとってはまさに晴天の霹靂へきれきだった。頭の中が真っ白になり、数日の間、自分が何をしたかも覚えていない。　長男に社長の座を譲ったのは九二年。当社は、八〇年代半ばまで、日曜大工用品などを扱うホームセンターを展開していた。しかし、それだけ…