判例に学ぶ医療・介護トラブル回避術〜看取り希望患者を往診も様子見　医療処置の義務違反と認定
日経ヘルスケア　第405号　2023.7.1

特別養護老人ホームに入所中の９０歳代女性の容体が悪化し、隣接病院の医師が往診しました。医師は「カルテがなく適切な診断ができない」として様子見。その後、患者が死亡しました。地方裁判所は、医師が適切な医療処置を施す義務の違反を否定しましたが、高等裁判所は義務違反を認めました。事件の概要　通所介護に週３回通いながら自宅で生活していた患者（９４歳女性、要介護３）が、２０１５年１２月２８日に特別養護老人ホー…